『東西栄養学の粋』とは、東は『薬膳』、西は『ナチュラルハイジーン』という1つの東西の栄養学を融合したものです。
東と西、ということになれば、おおくは背反することが多く、例えば、西洋医学と東洋医学は、ほぼ逆の考え方をします。
しかし、栄養学では、共通点が多く、根本的にはつながっています。
もちろん、薬膳にもナチュラルハイジーンにも長所と短所がありますので、その長所を集めたものが、『東西栄養学の粋』です。
『薬膳』とは、東洋医学の考え方に基づいた栄養学です。
薬食同源とは、食物は薬にもなるという考え方で、日本でできた言葉である医食同源と同じ意味です。
ここで大切なことは、「食事は、薬にもなるし、毒にもなる」ということです。
つまり、ある程度体系となった考え方がなければ、食物を食べることには危険が伴うということであり、そのために東洋で発達した考え方、栄養学が『薬膳』です。
つまり、『薬膳』とは、「医者ではなく、一般の方が、毎日の食事で体調を管理する方法論」と言えます。
薬膳については、ブログで定期的に発信しておりますので、ご覧ください。
『ナチュラルハイジーン』は、西でもっとも素晴らしい栄養学と思います。
『ナチュラルハイジーン』は、1830年代にアメリカの医師たちがまとめた健康哲学の理論です。
古くは、古代ギリシャ時代の偉人、ピタゴラスの考えに基づく、「自然の法則に基づいた生命科学の理論」です。
ちなみに、 ピタゴラスの考えに基づく食生活を送っていた人を、以前はピタゴリアンと呼んでいたそうです。
現在は、ベジタリアンと呼ばれていますが、ベジタリアンは野菜を食べる人、という意味ではなく、元気な人、というニュアンスです。
ナチュラルハイジーンには、5つの原則があります。
1. 精製していない食べ物を食べる。
2. できるだけ生で食べる。
3. 主な食べ物は、野菜と果物。
4 朝食は食べない。食べるとしたらフルーツのみ。
5. 炭水化物が多い食べ物と、タンパク質が多い食べ物を一緒に食べない。
これらは小冊子にて詳しくご紹介する予定です。
薬膳とナチュラルハイジーンに基づいた食生活が、超健康に大切であることがわかりました。
しかし、実際に野菜や果物を多くとることはなかなか難しいことです。
それを解決するのが、「薬膳」と「ナチュラルハイジーン」を融合した「最上のスムージー」である『エメラルドオーシャン』です!
現在、食物の栄養について、テレビや本など、多数のメディアから続々と情報が発信されています。
また、ダイエット法なども、これらからドンドン発信されています。
ですが、よく話を聞いていると、真逆のことを言っていることがあり、どちらが正しいか困ることもあります。
本当はどっちが正しいのでしょうか?
また、栄養については、すでに常識と思われていることも多くあります。
ですが、本当でしょうか?
常識と思われていることは本当に正しいのでしょうか?
では、ここで質問です。
「牛乳は骨に良いから、飲んだ方が良い。」
は、正しいのでしょうか?
これは日本ではなかば常識になっていると思います。
では、常識なので正しいのでしょうか?
しかし、残念ながら、「牛乳は骨に良いから、飲んだ方が良い」は間違いです。
牛乳をある程度以上飲むと、女性では骨粗鬆症になりやすくなることが、実は1990年代に報告されています。
もっとも有名なものが、米国ハーバード大学から発表されたこの論文です。
題名:Milk, dietary calcium and bone fractures in women: a 12-year prospective study.
著者:Feskanich D, Willett WC, Stampfer MJ, Golditz GA.
雑誌名、発表年:American Journal of Public Health 87: 992-997, 1997.
この論文を内容は「女性では、毎日2杯以上の牛乳を飲むと、大腿骨近位部骨折と橈骨遠位端骨折のリスクが上昇する。」
というものです。
つまり、「牛乳はむしろ、骨を脆弱にし、脆弱性骨折である大腿骨近位部骨折と橈骨遠位端骨折の発症頻度が上昇する」ということです。
驚かれたことが多いと思います。
「そんなわけない!」
「でたらめだ!」
そう言う人が多いのではないでしょうか。
ですが、これは僕の個人的意見ではありません。
世界で評価されている医学雑誌の論文で、専門家の査読者たちが査読をし、事実であることを確認、保証した上で公開されています。
つまり、その分野の専門家により認められている、ということです。
ですから、これに反対にするには、個人的考えや意見などではなく、学術的に反論しなければ意味がありません。
結論からいうと、「牛乳はむしろ、骨を脆弱にし、脆弱性骨折である大腿骨近位部骨折と橈骨遠位端骨折の発症頻度が上昇する」という結論は、世界レベルである程度の権威をもって確認されている事実ということになります。
つまり、「牛乳は骨に良いから、飲んだ方が良い」、という常識は残念ながら正しくないということです。
ちなみに、このような趣旨の論文はこのほかにもたくさんあります。
これに反論するには、これらの論文以上に質の高い研究をし、その結果を発表するしかありません。
飽和脂肪酸は、一昔前まで、悪者の油脂として扱われてきました。
飽和脂肪酸で有名な油脂は、ココナツオイルです。
かわりに、健康に良い油として、不飽和脂肪酸が勧められてきました。
不飽和脂肪酸の油脂は、ココナツオイルやパームオイル、水素添加した油脂以外のほぼすべての油脂です。
でも、本当に飽和脂肪酸は悪者なのでしょうか?
ココナツも悪者なのでしょうか?
ココナツは太平洋沿岸や南・東南アジアで主食の1つとして、永い間食べられていました。
飽和脂肪酸が良くない油脂であるなら、これらの地域の人は、不健康なのでしょうか?
いえ、不健康どころか、かなり健康です。
矛盾しますね。
この矛盾の答えは簡単です。
飽和脂肪酸やココナツは悪くない、ということです。
実は以前から飽和脂肪酸やココナツが身体に良い作用を持つことは知られていました。
しかしなぜか、途中から悪者になっていまいました。
これらは牛乳やココナツに関する常識の件ですが、これ以外にも「正しくない常識」はたくさんあります。
しかも残念なことに、他の国では既に知られ正しい常識となっていることが、「日本」では知られていないことが、実はかなりあります。
実際、アメリカと日本では栄養に関する指導がかなり異なります。
これが、栄養に関する「日本」の現実です。
では、本当に正しい栄養学とは何なのでしょうか?
そして、どうやったら本当に正しいことが証明できるのでしょうか?
その答えは、疫学研究、医学研究などから、しっかりとした研究デザインで行われ、専門家によって学術的に判断され、正しいと確認された情報に基づいた栄養学、です。
実は、これらの研究は以前から多く行われ、結果が公表されています。
このように信頼できる情報源からの栄養学、それが、「最新の栄養学」です。